蓄膿症

まず知っておいて欲しい事は、蓄膿症は、アレルギーや風邪などの疾患から鼻水が出る病気ではないという事です。

副鼻腔という鼻からつながっている頭蓋骨の隙間部分に膿がたまってしまう疾患です。

 

鼻が詰まっていたり、通りが悪い状態から、多くの方がとりあえず耳鼻科にかかり抗生剤や抗アレルギー剤を処方されます。

しかし抗生剤や抗アレルギー剤では副鼻腔に溜まってしまった膿を除く事はできません。

アメリカのFDA(厚生労働局)でも現在のこのような医薬品の利用で副鼻腔炎が改善する事はないとする発表がされています。

 

当薬局にご相談に来られる方も、耳鼻科へ通院して一旦は症状が落ち着いたものの、少しもしない間に症状がひどくなり、同じ事を繰り返してきた方が大半です。


またレーザーなどの外科治療で鼻の粘膜を焼いてしまう治療もありますが、一時的な効果が期待できる程度で根本的な部分は治っていませんのでやはり同じ治療の繰り返しになります。


最近では鼻うがいなどを推奨する耳鼻科も出てきており、鼻うがいは軽度の副鼻腔炎に対しては効果があるようです。

ただ副鼻腔に膿が大量に溜まっており、頭重感や膿のにおいを頻繁に感じるようであれば、鼻うがい程度では追いつかないようです。


蓄膿症は生活習慣病です。

しっかり改善するために薬の治療はもちろん必要ですが、自分の生活習慣の見直しが必ず必要になります。

つらい症状を何度も繰り返していらっしゃるなら、以下に記載する事を多少なりとも参考にして頂ければと思います。


蓄膿症の正体

冒頭で書いたように、蓄膿症はただ粘性の高い鼻水が出るだけの、いわゆる鼻炎ではありません。


書いて字のごとく「膿が溜まる病気」です。


問題はこの膿がどこに溜まっているのか、であり、この事が抗生剤や抗アレルギー剤をいくら使っても蓄膿症を治せない理由でもあります。


蓄膿症の膿は「頭蓋骨にある隙間」に溜まっています。

頭蓋骨に限らず、動物の骨はしなやかさと丈夫さを両立するため密度は高く、しかし軽さを維持するために一定の隙間を作って構成されています。

特に頭蓋骨は、脳や眼球など重要かつ重量級の臓器を守るため丈夫に、かつ軽く構成されています。


頭蓋骨にあり、蓄膿症に大きく関連してくる副鼻腔は額の部分の「前頭洞」、鼻の横、ほほの奥には「上顎洞」、眼球の奥には「蝶形骨洞」、鼻腔と眼球の間には「篩骨洞」・・・などがあります。


厄介なことにこれら頭蓋骨の空洞は鼻腔(鼻から気道までの空間)に入り口があるのです。


もちろん必要があって入り口があり、空洞の中も骨がむき出しなわけではなく粘膜に覆われているのですが、アレルギー性鼻炎や風邪の際に生じる大量の鼻水が長期にわたって鼻の中に存在していると副鼻腔と呼ばれるこの頭蓋骨の空洞に溜まることがあります。


これが「蓄膿症=副鼻腔炎」の始まりなのです。

ですから蓄膿症を治すためには


1.まず副鼻腔に溜まっている膿をすべて出すこと。

2.膿の排出中に再度溜まってしまう事がないよう鼻炎はしっかり改善しておく事。

3.副鼻腔中の粘膜は長期にわたって膿が溜まっていた為とても荒れて弱くなり炎症が起きやすくなっています。炎症の改善と同時に粘膜の修復が必要不可欠です。

4.最後に鼻腔内粘膜上の循環血流を維持することで再度膿が溜まってしまう事を防ぎ、蓄膿症が再燃しないよう予防する事が必要です。