月経前症候群(PMS/PMDD)

月経前症候群(PMS/PMDD)って何?

生理周期で黄体期(高温期)になると現れる、胸の張りや情緒の不安定感をはじめとする様々なトラブルを月経前症候群(PMS)あるいは月経前不快症候群(PMDD)といいます

ここでは月経前症候群(PMS)の方で呼び方を統一させて頂きます。

 

月経前症候群(PMS)の代表的な症状として

 

 ☑ 些細なことでイライラ 急に悲しくなる ウツウツ感が増してくる

 ☑ 感情のコントロールが上手く出来ない

 ☑ 食欲の異常亢進 甘いものが欲しくてたまらなくなる

 ☑ 排卵以降続く頭痛 下腹の痛み

 

他にも、冷えのぼせ 下痢や便秘などの胃腸症状など月経前症候群(PMS)の症状は人により千差万別です。

周期的に繰り返される不調に悩まされるようであれば月経前症候群(PMS)を疑っても良いかもしれません。

月経前症候群(PMS)はほとんどの女性に見られます。

ですので病院の婦人科でも生理痛同様、軽ければ治療対象にならない事が多いようです。

しかし放置しておくとトラブルがさらに発展し、ひどいと不眠や鬱っぽい感情から希死感を覚える方すらいらっしゃいます。

症状がだんだんひどくなってくるようであれば適切な対処が必要です。

 

西洋医学的には原因不明とよく言われる月経前症候群(PMS)ですが、トラブルの裏には必ず原因があり、月経前症候群(PMS)もまた同様です。

原因がひどくなれば症状も強く出てきますし、原因を改善することで月経前症候群(PMS)も解消することが可能です。

 

月経前症候群(PMS)は自律神経失調ではありません

病院で安定剤をもらって解消するようなトラブルではないのです。

軽い症状なら生活習慣や食習慣の見直し、ひどい症状でお悩みであればまず体質改善の漢方をお試し頂きたいと思います。

病院での月経前症候群(PMS)

西洋医学的には原因不明と言われています。

 

治療方法としてはカウンセリングに加え、一部の利尿剤や安定剤を治療に使う事があります。

ストレスと何らかの関連があることは西洋医学的にも考えられているようです。

リラックス、自分の時間を作ること、ストレスに感じることの回避などがよく言われています。

漢方的な月経前症候群(PMS)の原因

原因① 食生活の偏り(胃腸の虚弱)

人の体は毎日の食事で作られます。

 

三食の食事が上手く取れていない、とか

無理なダイエットで栄養に偏りがある、とか

三食の殆どをコンビニのお弁当や外食などで済ましている、とか。

 

これらの食事習慣は栄養の偏りや必要なアミノ酸やミネラルの不足を生じます。

女性には毎月生理があるので、血液量の需要と供給のバランスが崩れた状態が続けば血液絶対量の不足=「血虚(けっきょ、血が少ない)」に通じます。

血虚が生じると漢方で言うところの「肝」の疏泄=体の巡りを整える機能が低下し

気のめぐりが滞ることでストレスを感受しやすくなり

「情志の不安定感」や肝の経絡が通っている「胸から脇の周辺の張り感や痛み」を覚えるようになります。

 

原因② 生活習慣の不摂生

睡眠と活動のリズムが大きく乱れていることも血液や体液の消耗を招く要因です。

一晩程度の睡眠不足ではなんともありませんが、数カ月続くような睡眠時間の不足、あるいは実質的にも精神的にも休憩を取る事が出来ないようなハードワーク。

こういった生活習慣は体力だけでなく、やがて血液や津液(潤い)をとても消耗させます。

疲労や消耗が内臓機能を低下させ、血虚や肝の疏泄機能の失調につながれば月経前症候群の症状を起こす要因になります。

 

原因③ ストレス

ある程度のストレスは生活に張りを持たせるために必要と言われています。

ところがこれもバランスが大事でストレスを受けても回復できる余裕があればよいのですが、回復できないままにストレスを受け続ける状態が続くとたとえ小さなストレスでも徐々に様々な失調に繋がります。

 

急に大きなストレスに見舞われて食欲や睡眠のリズムが失調した時も。

長期間、それほど大きな悩みや苦悩ではないけれども寝ても覚めてもその事ばかりを考えてしまう状況に置かれた時も。

 

ストレスは漢方的には「肝」の血液を消耗させたり、気滞を起こすことで疏泄を滞らせる直接お原因になったりします。

更には「肝」による圧迫を受け続けた「脾」や「胃」が影響を受け、食欲の増減やゲップ、下痢や便秘、腹部膨満感、更には胃痛などの失調を起こします。

 

生理周期の高温期には特に黄体ホルモンの影響でストレスを強く感受しやすい傾向があります。

たとえ小さなストレスでも回避できるものは回避、受けた後は上手に解消、何よりもリラックスして自分の時間を大切にする習慣などが大事になります。 


以上のように月経前症候群(PMS)の原因には漢方で言う「肝」や「脾胃」の失調が大きく絡みます。

漢方相談の際にも月経前症候群(PMS)では、その方の臓腑のバランスを整えることが重要になります。

 

体調に不安を感じたら、まずあまり大きな負担を胃腸にかけないように、過食や刺激物の飲食は禁物です。

そして一度悩んでいる事や気持ちを塞いでいる事からおもいきって目をそむけること。

リラックスして自分の時間を持つこと。

趣味や好きな事をする時間を無理してでも作ること。

 

月経前症候群(PMS)は近親者であっても男性には理解しにくい症状です。

いっそPMSは理解されないのだと開き直ってもいいくらいの無理解度だと考えて下さい。

 

身体が回復してくれば自然と月経前症候群(PMS)も解消してくることと思います。 


月経前症候群(PMS)に対する中医学漢方利用のメリット

メリット① 基礎体温が整います。

基礎体温を計測している方なら高温期の基礎体温が規則正しくギザギザになっている状態をよく見かけることと思います。

これは、特に高温期にその様になるのであれば月経前症候群(PMS)が出ているために同時にそうなっているとみてほぼ間違いありません。

子宮内膜症や腺筋症でもギザギザになりますが、その場合あまり規則正しくありません。

のこぎりの刃のようなギザギザが特徴です。

不妊の悩みをお持ちの場合、基礎体温の高温期がこの様になっていると自律神経の乱れからあまりホルモンのバランスもうまく取れておらず、結果子宮内膜がうまく肥厚しなかったり、着床につながらなかったりと行った結果に通じてきます。

早い段階で基礎体温がフラットに安定してくることは月経前症候群(PMS)の解消だけでなく、不妊の原因改善にも通じてきます。

 

メリット② 身体の弱い所・消耗してしまった所の回復に繋がります。

上記の原因の中でも記載したように、月経前症候群(PMS)は「肝」や「脾胃」の失調が引き起こすと漢方では考えられています。

そういった弱い部分のフォローはもちろん、生活習慣の中でその状態を作ってしまった要因を一緒に探し、適切な改善に結びつけるアドバイスができます。

中には思いもよらない部分から失調を引き起こしている場合もあり、自身で気づけなかったストレスや精神的な負担を見つける事もあります。

 

 

メリット③ どんな治療よりも早く、体に優しいアプローチができます。

以前処方箋調剤の中に月経前症候群(PMS)の症状で心療内科で安定剤の処方を受けている方を何度も見かけたことがあります。

またもうちょっとマシな方でも婦人科でホルモン剤の処方を受け治療を受けていましたが、安定剤にしろホルモン剤にしろ、根本的な解決につながらないばかりか下手をすると全く改善しない結果になることも多いようです。

また病院で漢方を処方される場合も、例えば「当帰芍薬散」や「加味逍遙散」で効果があった方はラッキーですが、多くの場合は3ヶ月以上飲んでも効いているのかいないのかわからないような事が多いようです。

月経前症候群(PMS)を起こしてしまった要因は人それぞれで、身体の中で起きている失調も人それぞれ千差万別です。

たった数種類の漢方薬しか使えなくては効果のない方にはどんなに長期間利用しても改善はありません。

 

本当にその方に合う、改善効果がある漢方薬を飲んだ場合、その周期の月経前症候群(PMS)からはっきり改善効果を感じます。

情緒が安定し、胸の張りが全く気にならず、食欲や甘いものを欲しい気持ちの亢進も起きません。

 

ご自身の体質に合う漢方薬をきちんとご利用頂くためにも、いきなり3ヶ月分漢方を出すような病院で安易に処方を受けず、きちんと体質を見極めてもらえる漢方専門の方がいらっしゃるところでご相談を受けるようにしてほしいと思います。

 

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